海外を含む新規事業用基幹システムを6か月で立ち上げる
2.システムは動作確認が出来ているものを使う
【選択肢とそれぞれの導入期間短縮可能度合】
動作確認が出来ているシステムの選択肢はいくつか考えられます。それぞれの期間短縮可能度をまとめました。
【概要】
他拠点のシステムは、自社開発のものとの想定です。
導入に際しての主要タスク毎に、それぞれの選択肢でどの程度期間短縮が見込めるかの評価を行っています。7つある主要タスクの内、「実行計画策定」「データ移行」「トレーニング」には各選択肢毎の差異はありません。
【実行計画策定】
最初のサービスインを短期で行うために、事業の成長度合いに合わせた2-3年スパンでの計画策定が必要になります。この際のポイントは、ビジネス戦略遂行上システムに要求する機能の重要度と緊急度を整理したうえでロードマップを描くことです。
【環境構築】
オンプレミス型のシステムは、動作環境の準備が必須になります。環境構築には、ビジネス上要求されるデータボリュームやサービスレベルが明確をまず明確にする必要があります。この内容が明確になった後に、発注をし、ハードウェア到着を待って環境構築に着手するために、早くても3か月程度かかるのが一般的です。このために、オンプレミス型の選択肢は評価が低くなっています。
【要件定義】
Web型、NetSuiteの要件定義は、実際稼働している画面を見ながら確認を進めるスパイラルアプローチを採用することが出来ます。一方オンプレミス型では、従来の紙またはプレゼンテーションを使った確認になるため、確認品質も低下します。この事から、手戻り工数発生のリスクも勘案し短縮度合いの評価を下げています。
【開発】
他拠点のシステムは、マルチテナントが前提ではないと想定しています。このため、新しい事業を同居させるための改変工数が発生すると想定しました。
【テスト】
必要なテストボリュームは、開発工数に比例します。この観点から、開発工数が必ず発生してしまう選択肢は、評価が低くなっています。
【データ移行】
新規立ち上げ時にはトランザクションデータの移行は無い事を前提としています。マスターデータの準備が必要ですが、従来との比較において短縮の可能性は低い事から、全ての選択肢において低い評価になっています。
【トレーニング】
システムは、設計の意図通り使われて初めて効果を発揮します。その観点から、短期間の導入であってもエンドユーザーへのトレーニングは短縮すべきではないと考えています。
1.範囲を限定する
このため、全体の工数を削減することが立上げ期間の短縮につながります。
右図は、システム導入工数に影響を与える3つの要素と工数の関係のイメージです。ここに示したように、それぞれの要素の組み合わせで構成される立体が工数の大きさのイメージになります。
従って、それぞれの要素を減らしていく事が、立上げ期間の短縮を実現しやすい枠組みを作るうえで非常に重要になります。
【限定する対象】
立上げ期間は、簡略化して言いますと下記の式で算出することが出来ます。
立上げ期間 = 工数 ÷ 有効投入リソース
【工数】 システムを立ち上げるに必要な作業工数
【有効投入リソース】 プロジェクト運営、品質担保などの要素を考慮した場合に投入して最も作業効率が高い投入リソース数。例えば、10人月の作業を10人投入すれば、1か月で終了できる計算になりますが、プロジェクト運営及び品質担保上現実的ではないことから、3~5人程度が有効投入リソースになります。
システム導入工数に影響を与える主要3要素
【懸念点】
この3要素を減らす事への懸念点とNetSuiteを活用することでどうやって解消するかをまとめました。
【海外での要件対応】
進出先によって個別要件はありますが、対応が必須のものとしては、税務関係の要件があります。NetSuiteでは、40か国以上の税務申告要件に標準で対応していま
す。また、それ以外の国でも付加価値税への対応はテンプレートを装備しているので、比較的対応が簡易に行えます。
フェーズ0:
導入戦略、実行計画の策定
フェーズ1:
初期立上げ
フェーズ2:
機能拡張
今後の方向性見直し
このフェーズの目的は、将来的な機能拡張まで見据えた導入戦略と直近の実行計画を策定することにあります。
ポイントはビジネス戦略の重要度と緊急度の整理にあります。
このフェーズでは、ビジネスを早期に立ち上げかつビジネスモデルが有効であるための最低限の機能に絞ったシステムの立ち上げを実施します。
このフェーズでは、初期立上げの状況を評価し、当初立てた導入戦略の見直しを行うと共に、次のステップの機能拡張、設定したビジネス効果創出に取り組みます。
立上げ期間を短縮する主要な戦略は2つです。
実現には次の様なアプローチをお勧めします。
【IT統制強化】
IT統制強化のために管理すべきポイントは次の3つになります。
- 各種のビジネスプロセス・ロジックのデザインとモニタリング
- システム権限設定などのアクセスコントロールとモニタリング
- システム変更履歴や監査証跡などのモニタリング
NetSuiteに用意されている以下のような機能を利用することで、強固なIT統制の実現を業務システム面から支援できます
- SuiteFlowによるビジネスプロセス・ビジネスロジック定義
- ロール定義によるアクセス権のコントロール
- システムノートによる変更履歴の自動記録
- トランザクション監査証跡
- ログイン監査証跡
- 保存検索による任意のデータ抽出
- IPアドレスルールによるログイン制限
【セキュリティー強化】
NetSuiteは極めて安全性・可用性の高い、ハイパフォーマンスなクラウドデータセンターをお客様に提供しています。お客様のビジネス成長に伴う、トランザクションやデータボリュームの増加にも、99.5%のサービスレベル保証で対応いたします。
下記の世界的な規格に準拠しており、一般的な企業での基盤構築では経済的な観点から採用しないレベルの安全性、可用性を実現しています。
- SAS70 TYPE II
- PCI-DSS
- EU-US Safe Harbor
NetSuite活用のメリットは短期導入だけではありません。
セキュリティー、ガバナンス、TCOなどの他の要素も比較しました。
セキュリティー、ガバナンスがなぜ高評価なのかは下のセクションをご覧ください。
【業務レベル可視化】
NetSuiteでは、財務KPIだけではなく、現場の活動指標も可視化されています。更に、単に管理目的ではなく、御社のビジネスに於いて優良顧客を増加させるために必要なステップをプロセスに埋め込むことで、顧客ベースを迅速に拡大することが可能になります。
16か国語に標準で対応しているため、海外進出先へも比較的容易に展開することが可能です。
NetSuiteは、アメリカに本社があるNetSuite社から提供されているクラウドサービスです。
弊社は、NetSuite社とソリューション・プロバイダー契約を締結しています。
多数のERPを活用した基幹システム導入経験に基づいた独自の方法論を活用し、効果的でビジネスメリットを創出する導入支援をします。
なぜNetSuiteは短期間で導入可能なのに、高いIT統制レベル、ガバナンスを実現できるのか
具体的にどのように短期立上げをするのか相談するには、下のボタンをクリックしてください。
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